厚労省が異例の「ペナルティ明記」へ
2026年3月、厚生労働省は「介護職員等処遇改善加算」に関する最新の通知案を公表しました。
今回、業界に衝撃を与えているのは、「賃上げが適切に行われていない場合、加算の全額返還を命じることができる」という文言が、これまで以上に具体的に、かつ厳格に明記された点です。
自治体による運営指導においても、賃金台帳と計画書の照合が最重点項目となっており、意図しない「計算ミス」であっても不正受給とみなされるリスクが高まっています。
「形だけのベア」では通用しない時代
今回の通知の背景には、他産業に比べて賃上げペースが遅い介護業界への強い圧力があります。
単に「手当を増やした」という報告だけでは不十分で、基本給の底上げ(ベースアップ)にどれだけ充てたか、そしてそれが職員にどう周知されたかまでが評価の対象です。
特に、新設される「加算Ⅰロ(最上位区分)」を算定する事業所に対しては、より高い透明性が求められます。
今すぐやるべき「帳簿の総点検」
経営層・事務方は、3月末の計画書提出を前に、以下の3点を再点検してください。
①加算額以上の賃金改善が確実に行われる計算になっているか、
②就業規則に賃金改善の仕組みが明文化されているか、
③職員一人ひとりに対して、今回の改定で「誰がいくら上がったか」を書面で説明できる準備があるか。
この準備を怠ると、せっかくの増収分が「数年後に一括返還」という最悪のシナリオを招きかねません。
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出典
・介護保険最新情報 Vol.1474〜1476(2026年3月発行)
・厚生労働省「令和8年度 介護職員等処遇改善加算等に関する通知(案)」
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執筆者:大野 洋(合同会社WaJu 代表社員、介護福祉士)
介護現場で15年以上のキャリアを持つ。
現場スタッフから施設長までを歴任し、現在は介護現場のDX化と処遇改善をライフワークとして活動。
現場の「非効率」をITの力で解消し、介護職が誇りを持って働ける社会を作るため、介護情報プラットフォーム『CARELAY(ケアレイ)』を運営。
自身の一次情報と実体験に基づいた、嘘のない業界情報を発信中。
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